ばれなの砂時計

『ばれなのひとり言』で語り切れなかったこと、砂時計の砂が貯まってから語れること
どこも本音で一杯だけど、ここもかなりシビアに語ります。

ダーパパの死  ダーの問題


ダーの問題

人間は誰しもいいところもあれば悪いところもある。ばれなだってしかり・・・。ダーはとても優しい人だ。家庭を第一に考えてくれるし、子供たちが大好きだ。そして、ばれなのことを本当に愛してくれてる。悪いところもたくさんがるが・・・。仕事、シェフという仕事好きだが一つのところで長続きしない。少しでもいい金額のオファーがあるとそっちへ行ってしまう。まぁ、これも働かないわけじゃないので片目をつぶってみている。欲しいもの新しいものに目がない。すぐに何か理由をつけて買ってきてしまう。これも、ダーが働いているわけで飲むでもなく賭け事するでもないので片目で見ていてたまに雷を落としてきた。
日本からイタリアに戻って3月から仕事が始まるまで半年仕事をしていなかった。貯金は全部5人分のエアーチケットと新しいおうちを借りるので消えた。そして、仕事が始まるまで細々とやって行こうって・・・そう思っていた。イタリアは日本とシステムが違うことばかりでいままで全部やっていたお金の管理やら支払いやら全部ダーがやっていた。少しずつ教えていくからって言う言葉を鵜呑みにして・・・。イタリアに来てから起こったこと・・・。ダーパパが亡くなって、車が故障して修理、新しく車の買い替え、新しい車で犬を轢いちゃって修理代とりあえず立替、新しい携帯電話とモバイルカード買ってくる、ダーママが行きたいって小旅行、甥っ子たちみんな連れてプールへ、ばれなたちに2ヶ月のプライベートビーチ1区画プレゼント、400CCのバイク購入、二輪の免許・・・。これが全部賄えるとは思えない。ある時はばれなの関知するところでカードを使い。翌月に日本の妹にお金を送り、妹に立て替えてもらったこともあった。
8月のある日、『日本に帰って方がいいよ』って言い出した。自分は死んだ方がいいとか・・・いろいろと。よくよく聞いてみるとお金を借りたらしい。それも、マフィアから・・・。開いた口が塞がらなかった。日本で言ったらヤクザから金借りたってことでしょ〜!それって、とても危険じゃないの?そう、危険が迫ったんでばれなのカードで使える限りのキャッシングをして返した。そしてイタリアのダーはきれいな体になり、日本のばれなは・・・返せなかったらブラックリストってことでしょ〜!それより何より実家に迷惑がかかるのだ。例えば、電話での督促とかがかかったりとか・・・ばれなたちは日本にいなくたってかかるものはかかる。ダーは「いないからここにかけさせるように言わせろ」って言うけれど・・・。そういう問題じゃない。『自分のしたことを話して迷惑をかけることを詫びなさい』と言ったら『嫌だ』と言った。ばれなにはそういう慇懃無礼なダーが許せなく滅茶苦茶怒った。
以前、イタリアから日本に行ったとき、やっぱりダーが車の修理代を残してしまった。それを払うのにダーママにばれながお願いの電話をかけた。「毎月、100万リラ(7万円)ずつ送金しますから助けてください」ってばれなの問題じゃないのに・・・。ダーママは借金をして立て替えて払ってくれた。ばれなはそれから毎月日本から100万リラを10回送金して全額返した。約束事だから・・・親しき仲には礼儀がなくちゃいけないのだ。
ダーは日本のばれなの母に電話をした。『ごめんなさい。ばれなは悪くない。みんな自分が悪いだけ・・・。お金たくさん使っちゃった。危ないお金使っちゃった』この辺でばれなに代わって結局全部ばれなが説明した。母は呆れていた。でも、「いまみんなに危険はないのか」って心配していた。「お金は立て替えられない」って当たり前だ。ばれなはただ電話とかがかかって迷惑をかけるかもしれないから・・・。後日、妹と相談して連絡するって。妹からメールが入った。「子供たちと日本に帰った方がいい。とりあえす、お金は私(妹)が定期を崩して払うから・・・子供たちのために・・・。」耳の痛いことばかりだった。でも、妹はみんな知っているから・・・。結婚後、ダーはやっぱりばれなのカードを使ってはうちの両親が立て替えて払ったこと、日本で母から借金して車を買って半分ぐらい返しかけたところで子供の出産とかでまたそのお金を使っちゃったこと・・・。だから、ダーはまた繰り返すだろうこと・・・。
ダーには今回は誰も立替ができないと話してある。当然だ。そして、少しずつお金を送って返していかないと子供たちの親(ばれな)がブラックリストになっていて子供たちの将来に問題だ。
ダーはオーストリアに仕事に行くと言い出した。ここにいるより倍の収入になる。本気で返そうと思っているようだ。ばれなもここに残って子供たちと頑張ってやっていこうと決心をした。・・・が数日後ここでいい仕事が見つかりダーはシチリアに残ることになったのだが・・・。
こうやって、この問題は解決はしてないが、書けるまでになってきた。しかし、ばれなダーを信じてはいない。浮気をする男の浮気が一生直らないように・・・。お金に関しても・・・。だから、より少ない被害で済むように目を光らせないといけないのだ。確かに自分のために使ったのではなく家族のため、家族がより快適に暮らすために使ったのだが、それは現実問題お金があってするならよい。ダーみたいになくてもそうしちゃうのが問題だ。ダーはばれなたちにまでいいカッコしいなのだ。だから、ダーの家族には勿論いいカッコ、友達にもいいカッコしい。人間なんてカッコつけたって結局何かでボロがでちゃうのにね〜アフォです。
問題のカードだが、ダーのは勿論はさみを入れた。ばれなのカードははさみを入れれば問題は起きないのだが、これはある人に預けることにしている。何故なら、次にこんなことが起きたら即日本に帰るのだ。帰るためには4人分のチケット買わなくちゃ・・・。カードがなければ逃げることもできないのだ。
ダーは本当に気が付いたのでしょうか?こんなこと繰り返してたらお金で買えない大切な家族を失ってしまうってことに・・・。


ダーパパの死

人はみな、いつの日か死を迎える。だから、ダーパパが死んだことは事実としてばれなはしっかりと自分なりにクリアした。少ないけれど、ダーパパがばれなに作ってくれたオレンジのサラダやオレンジのリキュールの味と一緒に記憶の中に・・・。
ばれながまだクリアしきれてないのは、ダーパパの死に際して起きた様々な出来事の方だ。文化、習慣、勿論宗教と大きく違う中でのことだが・・・。
みんなが口を揃えて言うのは「ダーパパは痴呆症で生きる意志がなくなった」と言う事だ。痴呆症ってのは、記憶がなくなるのでは?食べたか食べないか?トイレに行ったか行かないか?したいのかしたくないのか?どこをどう歩いてきたのか?挙句のはてには自分の配偶者や子供まで・・・忘れる。どうしても、ばれなにはニコニコして元気なボケ老人の姿しか浮かばないのだ。「生きる意志がないから薬が効かない」と言う医師。「生きたくないんだよ」と言うダー。
病名は「気管支肺炎」・・・。あの独特な咳に何故1ヶ月近くも病院へ入れなかったのか?主治医だからって・・・他にもたくさん医師はいるのに。それに「生きる意志がないから薬が効かない」ってそんないいわけするのっておかしいよ!ばれなははっきり言ってイタリアの病院と医師を信じられない。それに、呼吸器系の患者のいるうちに泊まらせるダーとダーの家族の無知さも問題だよ!ばれなは子供たちを守らなくちゃならない。ばれながどんなに悪者になっても・・・。
ダーパパがうちに戻ってからの人の出入り。見舞いは結構、でもさ・・・見舞いと言うより病人の枕元で「死んだら墓をどうするのか」「実家のうちの処分は」など。ばれなはダーに言った『病人に聞えてないと思ってるんだろうけど、全部パパは聞いてるよ』それでも、変わる人たちではなかった。まぁ、こういう人は日本でもいるのも事実だけど・・・。ダーにしてもばれなが驚く発言が多かった。「まだ、パパがしっかりしてる時このうちはお前たちが戻って来て住めばいいって言ってた」「ばれなと孫たちの顔をみたら満足して死んでもいいって」「ばれなの黒の靴を買わないと」「ダーママにはこのうちは大き過ぎるから一緒に住むのは?」・・・総てのばれなの答えは『ダーパパは生きているんだよ』
ダーパパが亡くなってからダーが「ばれなの黒をうちに取りに行ってくる」というので『それなら一旦ばれなたちをうちに帰して』と言ったらダーが切れた。そして、ダーと実家を後にするばれなに「ここに居たくないのか?」と言った叔母がいた。『黒を取ってきたら戻る』って言ったけど・・・。みんなは自分の都合のいい時だけ来て帰っていくのにどうしてそういう言葉が出るのか?ばれなには実家の母に電話をかけてお悔やみの電報を送らせるってこともできないのか?目の前で繰り広げられてる醜態から逃げることが出来ないのか?
「夕方に迎えに行くから・・・」が「今夜はうちで休んで、明日全部済んだら迎えに行くから・・・」に変わってばれなは葬儀に参列しないという事実を知った。どこに義理の父の葬儀に参列できない嫁がいる?帰ることを罵ったのとは180度違った仕打ちをうけることになった。鬱々とうちで過ごしたが、参列できないのは変わらない。ダーパパの冥福を祈るのはどこでもできるのだ。
ダーが迎えに来たのは予定よりも1時間遅い夜の7時。実家までの車中は大喧嘩だった。ばれなの中の疑念は全部ぶつけた。ダーは泣きながら答えた。ダーパパの亡くなった晩はみんなが荒れた。子供たちには見せられなかった。葬儀に子供たちが出れないのは本当でうちは他に見る人がいないのでばれなが見るしかなかった。それは、ダーママも叔母たちからの申出で子供たちを1番に考えなさいとのことだった。ダーは多分ばれなが怒ることは予想していた。でも、ばれなを思ってのことだ。ダーがどれだけばれなと子供たちを愛しているか。ばれなが医療に不信を抱いたのは理解している。なるべく早く北イタリアに行ける様に考えてる。・・・。
実家に着くとそこはばれなの心境とは全く違う世界だった。みんな、一段落していつもの陽気なイタリアンだった。ばれなひとりまだ疑念や不信の中にいた。そのギャップが辛かった。11時ぐらいまでみんな騒いでいた。
翌日はダーの兄弟姉妹がみんな一緒にお昼を食べた。ばれなはちょっと引いていた。ダーママを囲んでこのうちをどうするか?そんな話しが繰り広げられていた。ダーの上の兄は「ここに住めばいい」とばれなに言った。わからないふりをして答えなかった。ばれながイタリアに戻るのに絶対に嫌だと出した条件は、ダーの実家に住まないこと、ダーの実家の近くに住むこと。ダーに後で確認した。絶対にないよね!古い実家を貰って、後でみんなにお金を払うのは馬鹿げてるだって。ばれなのパパが死んだ時、ばれなの姉弟妹の間ではそういう話しは全くでなかった。だから、ばれなにはさらにショックだった。
ばれなは宗教を持ってない。でも、死に対する恐怖は全く無い。人はいつかは死ぬんだから、後悔しないように毎日を生きぬこうってばれなは思ってる。子供たちにもばれなはずっと前に『マンマだっていつかは死ぬんだから・・・』って話してダーに怒られた。でも、そういうのって大事だと思うし・・・いい機会だから、今回ばれなはぐらんでとめでぃおに話しをした。『死んじゃうと目の前からは消えちゃうけど、頭のコンピューターに入れておけばいつでも会えるんだよ』すると2人は『ちゃんとコンピューターに入れたよ』って答えてくれた。